伊那食品工業の社是「いい会社をつくりましょう」
 
2017.08.25

日本レーザーから「いい会社」を考える vol.1

〜働く喜びは、人生の喜びにつながる〜

 
先日の8月16日、いい会社スタディー vol.3 を開催しました。今回のゲストは株式会社日本レーザーの代表取締役 近藤社長。
 
第1回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞で中小企業庁長官賞。経済産業省が選ぶ「おもてなし経営企業選50社」「ダイバーシティ経営企業100選」。厚生労働省のキャリア支援企業表彰2015で厚生労働大臣表彰。東京商工会議所の第10回「勇気ある経営大賞」、第3回「ホワイト企業大賞」を受賞するなど、数多の『いい会社』を表彰する賞を多数受賞する株式会社日本レーザー。
 
今では列記とした日本を代表する『いい会社』ですが、1994年、今から約23年前に近藤さんが社長に就任した当時の日本レーザーは毎年赤字があり、1億8000万円の債務超過に陥っており、主力の銀行からも見放されていた状況でした。
 
また社員のモチベーションも高いとは言えず、社内には不平不満が溢れていて、今の日本レーザーからは想像もできないほど荒れていたそうです。
 
そんな逆境下で、近藤さんは
 
① 社員のモチベーションを高める工夫
② 粗利重視の経営
③ 人事制度、評価制度の見直し
④ 能力と努力と成果に応じた処遇体系の構築
 
の4点に注力。その結果、なんと就任1年目から黒字に転換し、さらに驚くことに2年目には累計赤字を一掃してしまうのです。
 
その後、2007年には経営陣と社員が一緒になって親会社から株式を買い取る形で、MEBO(management and employee buyout)を行い、親会社から独立。「社員全員が株主」という日本でも珍しい会社が生まれることになるのです。
 
23年連続黒字の会社(近藤さんが社長に就任してからずっと毎年!)
10年以上離職率ほぼゼロの会社(ありえないくらい社員を大切にする経営。※ 社員の言いなりでも、甘やかす訳では決してありません!)
 
こんな日本でも稀有な会社を築き上げてきた近藤さんが、いい会社スタディー vol.3 で学生に向けて語った人生訓をいくつかピックアップして今日はお届けしたいと思います。 
 
 


 

【 人生において大切な4つの喜び 】

 
近藤さんは、人生の喜びには「4つの喜び」があると言います。
 
1つ目が、周りから必要とされる喜び。2つ目が、周りの力になる喜び、他者に貢献する喜びです。3つ目が、誰かに感謝される喜び。そして最後の4つ目が、愛される喜びです。
 
この4つの喜びが満たされると、生きる喜びをとても感じやすく、幸福感も増す。そして、この4つの喜びのうち最初の3つは働くことを通じて得れるものであり、近藤さんはそれらは働かないと得られないものでもあると言います。
 
仕事を通じて、一緒に働いている人たちと協力して、お客さんの困りごとを解決したり、喜んでいただける喜び。仲間から必要とされ、お客さんからも必要とされ、その双方から必要とされていて、感謝されていると感じられる喜び。
 
それは確かに一人で生活をしていては感じることの出来ない喜びですよね。僕らは色んな人たちと関わり合いながら生活をしていて、そこで関わる人たちとの関係性の質が、やはり人生の質を左右すると思います。
 
一緒に同じ会社で働いているけど、誰からも必要とされていなくて、誰からも感謝されていないと感じてしまったり、特に誰かにお役立ち出来ている感覚もなければ、その会社にいるのはつまらなくなるし、辛くもなる。そして、その会社に行く理由も見出せなくなる。
 
充実したキャリア、働く喜びを感じながら生きる上では、近藤さんが話してくださった「4つの喜び」の観点を捉えながら、自分は「どんな人たちに貢献したり、お役立ちをしたいと思うのか?」ということを考えてみるのも大事だと思います。
 
自分が関わりたいと願う人たちと関わる中で、自分が必要とされ、自分もその人たちに貢献できている実感があり、その結果として感謝される、喜ばれる…。
 
それって、とっても幸せなことですよね。そして、だからこそ、とっても大事なことですよね。
 
 


 

【幸せに働いていく為の5つの秘訣】

 
働く喜びは、自分だけが良ければいいと言う独りよがりの形では成り立つことがなく、自分の存在や行為が誰かのお役に立ち、喜ばれ、必要とされるから初めて感じられるものである。
 
働くには、「傍(周り)を楽にする」という語源があるように、働くとは誰かに関わり貢献することであり、誰かに価値提供することであります。決して、一人で成り立つことがないのが働くなのです。だからこそ、近藤さんは、利他の精神で生きることが大事だと語ります。
 
「自分が良ければ良い」という考えではなく、いかに周りに対する貢献や協力、支援ができるかを考えて生きれば生きるほど、喜びが増していく。利他というと馴染みがないかもしれませんが、近藤さんは利他の気持ちを持って生きること(働くこと)が、幸せの秘訣だと語ってくださいました。
 
利他の精神と共に、近藤さんは学生に向けて、幸せに働いていく上での秘訣をあと4つ教えてくださいました。
 
まず、1つ目が「笑顔」。いつも明るく笑顔でニコニコとしていること。不機嫌な表情、態度は人を遠ざけ、運を遠ざけてしまうので、どんな時も明るく元気に、笑顔で生きること。近藤さん自身、はじめから笑顔あふれていたわけではなく、毎日の意識とトレーニングで、その天使のような、菩薩のような温かみある笑顔で自然と入れるようになったそうです。「自分は生まれつきこういう顔だから変われない」とか「作り笑顔なんて気持ち悪い」なんて思わずに、まずは物は試しで、笑顔あふれる明るい表情で1日1日を過ごしてみてはどうでしょうか?
 
明るい表情は、明るい気持ちにつながっていき、そんなあなたに周りの人たちもつられて明るい気持ちになっていくかもしれません。そんな、はじめの一歩は鏡で自分の顔を覗き込んで、微笑むことからですね^^
 
 


 

【感謝の気持ちは謙虚さにつながり、幸せにつながる】

 
そして、2つ目が「感謝」。一緒に働いている仲間や、お客様、取引先への感謝。友達や家族、ご先祖様への感謝。今、こうして自分が生きていられることへのありがたさ、様々な人たちや、様々な存在に生かされていることへの感謝。常日頃から感謝の気持ちを抱いて生きる人は驕らず、謙虚であれる。
 
そういう人たちこそ、真摯に目の前の人たちに向き合い、良い仕事ができる。だから、自分の中で「別に自分の力だけで出来るし、人と関わることなんて極力なくて良いし」と思っていたり、「周りの人たちに感謝するようなことなんて見当たらないし」と感じていたら、今一度ゆっくり、胸に手をあてて本当にそうなのか?自分はここまで本当に誰にも頼らず、一人の力だけでここまで生きてこれたのか自問自答してみてください。
 
きっと、一人や二人は「この人抜きでは今の自分は語れない」という人が見つかると思います。そうした人たちに感謝を最後に伝えたのはいつでしょうか?しばらく時間が経っているのなら、今が感謝を伝える良いタイミングかもしれませんね!
 
感謝の実践として、個人的にオススメなのは、言葉にすることです。感謝している人、ありがたいと思う出来事を文字にして具体的に書き出してみる。それを日々、続けていると、自分の中で「有り難い」と思う感覚が磨かれ、より多くのことに感謝できるようになると思います。
 
そして、言葉にする上でもう1つオススメなのが、手紙を書くことです。感謝している人に直筆で手紙を書く。そして、渡す。もし渡すときに読めるのなら、読んで渡すことはかなりインパクトがありオススメです。感謝は言葉にして、直接、相手に伝えてこそ。ぜひお試しいただきたいです^^
 
 


 

【幸せに働く秘訣は、毎日の心がけから】

 
近藤さんが提唱する幸せに働く為の秘訣のまず2つ、「笑顔」と「感謝」。この2つを自然とできている人とは、多くの人が一緒にいて気持ちがよく、一緒に働きたいと思う人だと思います。
 
ブスッとしている人よりも、ニコニコしている人。不平不満や愚痴が多い人よりも、感謝の気持ちに溢れた人の方が、一緒にいて気持ちがよく、自然と人が集まってくる魅力的な人ですよね。
 
笑顔と感謝。そのどちらもよく聞くことですが、近藤さんはそれを毎日しっかり実践できるように、日々、意識をして取り組まれています。笑顔に関しては、社内の至る所に鏡を置き、自分の表情を確認できるようにする。鏡を見るたびに、ニコッと笑う。社員の人と、どちらが先に笑顔で接することができるかを競うゲームにしてみるなど、「笑顔を大切にしよう」という意識で終わらせるのではなく、それを体現する具体的な日々の取り組みまでに落とし込んでいるところが大きな違いを生んでいるポイントだと思います。
 
近藤さんからの学びを活かすためには、まず大事だと思ったことは、日々、実践できるように行動レベルに落とし込むことですね。意識して、行動し続ければ、必ず現実は変わっていく。いいと思ったことはやってみる。工夫してやり続けて見る。
 
ぜひ皆さんも、これから何かいい話を聞いた時や刺激を受けた時は、「いい話だった!」で終わらせることなく、行動につなげて実行してみて欲しいと思います!
 
幸せに働く為の残りの秘訣は次のコラムでお届けしますね^^

次回のいい会社スタディー 〜逆境力と夢見る力を磨く〜は、
2017年9月4日(月)に開催します!
 
皆様のご参加をお待ちしております!!
イベント詳細は上記バナーをクリックしてご覧ください。

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